本書は不眠に対する入門書的な内容ですので、非常に簡単に書かれています。
不眠にはいくつかのタイプがあります。
布団に入ってからなかなか寝付けない入眠障害。
夜中に何度も目が覚めてしまう中途覚醒。
予定より早く目が覚めてしまいその後眠ることができない早朝覚醒。
日中、眠くて仕方がないまたは急激に眠気が襲ってくる過眠症。
大きく分けると以上の4つに分かれます。単独の原因で症状が現れる場合と、色々な要素が関係して症状が現れる場合、そして一つの症状が他の症状の原因になる場合があります。
入眠障害は、ストレスや興奮など精神的なことが原因の場合と、足がぴくついたりむず痒かったりアトピーなど痒みが原因の場合があります。
前者は精神的に落ち着くようなキッカケづくりが必要です。後者は医療機関に相談すると良いでしょう。
中途覚醒は浅い眠りが続くことで熟眠感が感じられず、日中の活力にも影響します。就寝前のアルコール摂取は眠りを浅くしますので注意が必要です。また冬場の寒さも原因のひとつですので、寝室、寝具環境を考えると良い場合もあります。
早朝覚醒は、“早起き”と考えると悪いことではありませんが、あまりにも一般的な生活時間とずれると問題です。私たちの身体の中には体内時計がありますが、その時計の針がずれてしまうとこのような症状になる場合があります。ずれた針を元に戻すには、規則正しく生活し、午前中は特に外で日の光をたくさん浴びると良いです。また、夕方からは強い光を避け心身ともにリラックスできるような環境を作ることが大切です。
先の3つの症状も患うと苦しいですが、この過眠症は社会生活に大きな影響を及ぼし、万が一には大参事を招く恐れがあるので非常に注意が必要です。ナルコレプシーという病気は、突然ところ構わず耐え難いほどの睡魔に襲われ、他人と会話中でも突然寝てしまう症状が現れます。これはれっきとした病気なので専門家による診察が必要です。一方、夜きちんと布団に入っているにも関わらず過眠を感じるのは、きちんとした睡眠が取れていない証拠です。特に睡眠時無呼吸症候群は心臓に大きな負担がかかりますので、専門医の診察が必要です。
睡眠障害は精神的なことが原因の場合、アトピーや喘息、胃潰瘍など他の疾患や服用して薬が影響する場合、光や音、臭いや温湿度などの環境や寝具が影響する場合、深酒やTV、寝る前の激しい運動など就寝前の生活が問題になる場合など非常に多岐にわたります。
睡眠に対して正しい知識を得て、ぐっすり眠った時の気持ち良さと、さわやかな目覚めの爽快感を味わいたいものです。
2015年06月12日
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