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丸吉優眠館 - 店長ブログ

“眠りの謎”を読んで

DSC_0001今週読んだ本です。とても解り易く睡眠にまつわるあらゆること(睡眠、睡眠障害、睡眠薬、夢、動物の睡眠、脳の働きなど)が記されています。古いものなので現在では異なった解釈の部分が若干ありますが、基本的なことが解りやすく説明されています。ただ私には少々浅い情報でした。

睡眠は二つの別個のプロセスから引き起こされる現象です。一つはサーカディアンリズムという周期性です。このリズムは地球上のすべての生命体に存在します。

動物や昆虫はもちろん、植物にも存在します。例えとして、オジギソウは太陽と昼間に対して反応し、日没に向かうと葉と柄は閉じてくっつく動作をします。これは一見、太陽の光や温度に反応しているように見えますが、実際は、オジギソウを真っ暗闇の中に入れて観察すると、ほんのわずかしか反応が弱まらないことが見て取れます。真っ暗闇の中でも昼間の時間帯にははっきりと葉を広げ、夕刻に閉じはじめ、夜間では閉じた状態を維持します。ですので、太陽の光や温度の影響を受けないある一定のリズムがオジギソウの中に存在することになります。実は人間でも、日光はもちろん騒音も完全シャットアウトした外界の情報が全く得られない空間で通常の生活(居室、台所、トイレ、シャワーが自由に使え、勉強、読書、音楽鑑賞など自由に行動できる)する実験を行ったところ、日ごとに就寝する時間が少しずつ遅くなり起床する時間も遅くなりますが、睡眠時間は通常の生活時とほとんど変わらず、ある一定の生活リズムで覚醒と睡眠を繰り返します。これは人間の体内にあるサーカディアンリズムが規則正しい睡眠―覚醒のリズムを引き起こすからです。ただ、人間のこのサーカディアンリズムは25時間の為、上記のように外界の情報が全く得られないと、1日を25時間として生活し始めるので、通常生活より就寝する時間と起床する時間が後退し始めます。実験の13日目には睡眠―覚醒リズムがちょうど12時間ずれ、通常生活の真逆の時間帯の生活になってしまいます。もちろん被験者は1日を25時間として規則正しく生活しているので、通常生活と真逆の時間帯になっても覚醒中に強い眠気に襲われたり、睡眠が浅くて良い眠りが取れないといった一般的な時差ぼけなどの不眠症にはなりません。そしてさらに実験を続け25日になると被験者の時間的感覚は25日目ですが実際は24日目になるので1日得したことになります。このように時間に拘束されない生活では1日を少し長く感じることになりますが覚醒と睡眠の時間的割合は基本的に変化しません。このサーカディアンリズムは地球という星で存続していくために進化の過程で身に着けた必須の生存プログラムであることは疑いありません。しかし、このサーカディアンリズムだけの制御では万が一の際融通が効かず大変危険です。そこで二つ目のプロセスが登場します。これは睡眠欲求から引き起こされるものです。つまりどれだけの時間覚醒を続けていたかになります。サーカディアンリズムに従っていると緊急時に大変危険な為、とりあえずは睡眠をとらずに身の安全確保のため覚醒を続けます。身の安全が確保されるとサーカディアンリズムにのっとって睡眠の欲求が出てきます。徹夜で覚醒を続けひと段落した状態でも朝の10時くらいはそれほど眠気は無く、夜の9時くらいから眠気がわいてくるのもそのためです。

このように二つのプロセスが眠りをコントロールしているので、規則正しい生活が睡眠の質を上げ、ひいては生活の質の向上につながるのも頷けます。

 


2014年09月05日



             
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