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丸吉優眠館 - 店長ブログ

“脳を休める驚くべき健康法”を読んで

DSC_0161今週読んだ本です。

地球上の生物は、そのほとんどが地球の表面で暮らしています。その生物圏をバイオスフェアといいますが、その中で拘束されながら生きています。太陽の光や熱、そして月からの影響も受けながら私たちは歴史を重ねてきました。この影響はリズミックで、なおかつ太陽系の周期性も関係し、地球上で生きていくにはそれらの周期性に同調する必要がありました。

(唯一、太陽光の届かない深海の生物だけが、明暗の周期性に影響されない独自の体内時計を持ち進化してきた可能性があります。ただ、月の引力による潮の満ち引きなど、太陽系の周期性からなるリズムからはなんらかの影響を受けていると考えられます。)

つまり、私たちはこの地球で生きていく生存戦略として体内時計を作り出し、太陽と同調しながらも、独立した機構として、身体の中のさまざまな機能に1日のリズムを与え、進化してきました。ですから、この時計のリズムを無視した生活を続ければ、気が付かないうちに身体の中がガタガタになってしまうということが起こり得ます。

朝目が覚めて太陽光を浴びると、コルチゾールという代謝を活性化するホルモンが分泌され1日がスタートします。夕方になるとコルチゾールの分泌は抑えられ、代わりに睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌が準備されます。このメラトニンは、暗いほど分泌量が多く、その名の通り睡眠を促し、免疫機能を増強します。その他さまざまなホルモンが1日の中で相互に関係し、身体の機能の維持管理をしています。

ですから、体内時計が狂い始めると不眠や過眠が現れ始め、身体の機能を維持するホルモンの分泌が乱れ、さまざまな機能障害が起こり得ます。

社会生活上、さまざまな状況下で規則正しい生活が難しい場合もありますが、なるべくなら気持ちに余裕をもって、体内時計を意識して生活することは健康維持の第一歩です。そのような中で、寝る時間は多少バラつきがあっても、起床時間を一定にすることはリズム活動に効率的なので、休みの日もいつもと同じ時刻に起床することが大事です。

私たち人間の体内時計は、1日25時間になっています。なぜ25時間なのかはわかっていませんが、地球のリズムとぴったり同じでは、万が一の時に融通が効かなくて危険だという考えが主流です。1日25時間ですから、時間の概念が全くない状況下で生活すると、毎日1時間ずつズレて行きます。つまり毎晩1時間ずつ夜更かししていくわけです。ですから1時間早起きするより、1時間夜更かしする方が簡単になっているのです。そしてこのズレを毎朝目が覚めた後、太陽の光を浴びることでリセットし、地球のリズムと同調させて1日をスタートさせるのです。

時間の概念が全く無い状況で、それ以外は自由に生活する実験を行ったところ、100日目くらいから急に50時間を1日と感じはじめ、さらには75時間を1日と感じる場合が出てきたそうです。1日が75時間になると外界では3か月たっているのに、自分では1か月しか経っていないと思うことになります。被験者が実験を終えて外界に戻った時には、あまりにも月日が進んでいたことに驚くはずです。まさに、浦島太郎が竜宮城から戻ってき時の話は、科学的にはあり得ることになります。


2015年06月26日



             
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