睡眠は、私たちの体内にある生物時計とホメオスタシス(恒常性維持)という2つの調節機構が働いて制御されています。
朝になると自然に目が覚め、夜になると眠くなるのは、生物時計が規則正しく働いているからです。
また、どれだけの時間起きていたか(寝ていないか)によって、その後の睡眠の質と量が決められます。徹夜をした後は、ぐっすりとした深い質の良い睡眠が多く取れますし、昼寝を多く取ったり夕方に少し寝てしまうと、その後の睡眠は浅く短い睡眠になってしまいます。
睡眠の制御が、もしも生物時計だけとすると、生命に危険を及ぼすような災害時や緊急時でも、生物時計が眠れと言っているので寝ます、となり命を落としかねません。(昔、レインボーマンが戦闘中でも、体質上?眠らなくてはならず寝てしまったのを覚えていますが、あれは何だったんでしょうか?)
また、ホメオスタシスだけの制御だけだと、1週間活動しっぱなしの後1週間寝っぱなしとなり、これはこれで肉体に大きな悪影響を及ぼします(栄養補給と排泄が処理されません)。
このように二つの制御機構がお互いに協力して私たちの睡眠はコントロールされています。
私たちの生物時計は約25時間になっていて、時間の観念が何もないところで生活をすると、1日1時間ズレはじめ、12日後には昼夜逆転の生活になってしまいます。(何故25時間なのかは今だ解明されていません。)
私たちは、毎朝太陽の光を浴びることで、体内の生物時計をリセットし、地球の24時間に合わせます。ですから、朝起きたらカーテンを開けて日の光を浴びる(雨や曇りの日でも外の明るさを目や身体で感じる)と生物時計がリセットされ、脳と身体が一日のスタート状態になります。
地域によっては冬場の日照時間が短い時に、なんとなくやる気が出ないなど、うつ病のような症状を発症する場合があります。これは日の光を浴びて、生物時計をリセットする力が弱まったことが原因です。このような場合高照度光療法という、人口の明るい照明を午前中に強制的に浴び続けるとこで大きく改善することが解っています。
海外旅行での時差ボケ対策も、渡航先によって、往きの機内で寝たほうが良いか起きていた方が良いかを判断し、現地に到着したら、なるべく現地の光を浴びることで時差ボケの症状を軽くすることが出来ます。
私たちはこの地球で生活を営むのですから、24時間の時間内で、日中は太陽の光を良く浴びて快活に活動し、夜は光を避け静かにリラックスすることが良い睡眠の秘訣です。
2015年05月29日
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